2023.03.02ウサギの子宮蓄膿症について│避妊手術で予防できる

ウサギの子宮蓄膿症とは、文字通り子宮に膿が溜まってしまうことでさまざまな症状を引き起こす病気です。子宮に細菌が感染することで起こりますが、適切な治療を行わなければ死に至ることもある怖い病気です。

今回はウサギの子宮蓄膿症の症状や診断方法、治療方法などについて、詳しく説明していきます。

症状


ウサギが子宮蓄膿症になると、

 

・陰部から膿が出る

・元気や食欲の低下

・多飲多尿

・嘔吐

・お腹が膨らむ

・血尿

 

などの症状がみられます。

また、子宮蓄膿症には、溜まった膿が陰部から外に出る「開放性子宮蓄膿症」と、膿が子宮にどんどん溜まってしまう「閉塞性子宮蓄膿症」の2種類があります。

閉塞性子宮蓄膿症になってしまうと子宮が膿でいっぱいになってしまい、子宮が破裂してしまうこともあります。

 

診断方法


ウサギの子宮蓄膿症は、問診・視診・触診・聴診といった基本的な検査を行った後に、レントゲン検査やエコー検査を行うことで診断します。また、全身状態を確認するために血液検査を行うこともあります。

 

治療方法


ウサギの子宮蓄膿症の第一選択は外科手術です。避妊手術と同じように、全身麻酔をかけて子宮を摘出します。

ただし、子宮蓄膿症は高齢のウサギに多くみられる病気です。そのため、全身麻酔のリスクなどから手術を選択しない場合には、抗生物質などを使った内科的治療を行います

 

飼い主が気を付けるべき点


サギの子宮蓄膿症は、避妊手術を行っていれば防ぐことができる病気です。そのため、将来的に出産の予定がないのであれば、若くて元気なうちに避妊手術を受けるようにしましょう。

また、ウサギは野生下では捕食される立場にある動物なので、外敵に弱っていることを悟られないよう体調不良を隠す習性があります。この習性はペット飼育下のウサギにも残っているため、初期の体調不良に気づくことができずに病気の発見が遅れてしまうことがあります。

そのため、日常的にウサギの食欲やおしっこの色などをよく観察するようにして、いつもと何か違うと感じたらすぐに動物病院を受診するようにしましょう。

 

まとめ


ウサギの子宮蓄膿症は、避妊手術を行うことで予防することができます。子宮蓄膿症の手術も避妊手術も手術の内容にかわりはありませんが、健康な状態で手術を受けるわけではなく高齢であることも多いので、さまざまなリスクを伴います。

ウサギは子宮蓄膿症だけでなく子宮に関する病気が多い動物なので、将来的に繁殖を行う予定がないのであれば、早めに避妊手術を受けるようにしましょう。

 

当院ではウサギを始め、カメハムスターフェレットなど、エキゾチックアニマルの診療を行っています(鳥類は診療対象外のため、あらかじめご了承ください)。

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