2021.01.22犬 脾臓破裂が認められた1例

主訴:腹部の痛み 状況と稟告より当初は軽度の椎間板ヘルニアを疑いました

問診を進めていくと12歳程度であること、そして去年歯石除去を他院にて麻酔下にて行ったこと

さらにはその際に術前検査として画像検査は一切なく血液検査のみであったことなどがわかりました

椎間板ヘルニアはグレード1の程度であればよく起こりえます

下記参照 (麻生せんせい元気ですか?、覚えていますか😄)

http://www.dr-wanwan.com/medical/he/entry-679.html

さて今回は去年の術前検査に疑問があったので画像検査を提案しました

10歳例以上での麻酔処置では画像検査は術前検査に欠かせないと思います

こういうことですね、脾臓に大きな結節が頭部と尾部に2つありました

そして片方は破裂しており腹腔内出血の状態でした

5cm以上の腫瘤(現時点では腫瘍かは不明:病理検査結果待ち)なので以前から存在していた可能性も

お腹の違和感は背中や腰の痛みではなく本当に腹部の重度の違和感だったようです

血小板が下がっておりpreDICの状態だったので輸血を行いながらの手術

肝臓の外側左様に広範な異常も認められましたがそちらは今回は一部生検にとどめました

これも病理結果待ちです→閉創まで30分ほどで完了しました

このよう症例ではスピーディーかつ正確な手術がもとめられると思っています

 

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